エディ・マーフィーの役どころは、調子が良くて、おしゃべりで、詐欺師まがいなところがあるけれど、いざというときは頼りになる男が多いですね。『48時間』、『ビバリーヒルズコップ』は軽快なアクションとトークで、シリーズになっています。おしゃべりのほうは『ムーラン』でも大活躍。守護竜ムーシューのキャラにピッタリでした。
でもおすすめは『星の王子ニューヨークへ行く』 いつもの軽いキャラではなく、どこか気品漂う好青年の役を演じています。この中でエディ・マーフィーは、床屋にいるおやじなど何人かを演じていますが、最高なのは、いかりや長介みたいな教会の牧師。これは笑えます。資金集めのために教会で美人コンテストをするのですが、まさにそんなことをしそうな、なーんにも考えてない憎めない牧師です。
もう一つ好きなシーンは、それまで金持ちにへつらっていたマクドゥーガルが、娘をばかにされたとたん毅然として抗議するところ。これでラストシーンが生きてくるのですから、脚本の重要性が分かります。
この映画では『ER』のベントン先生(エリック・ラサール)も大活躍。金持ちのばか息子を見事に演じてました。笑ちゃいますよね。