back←04→next

Alain Delon
Alain Delon


 アラン・ドロンといえば「太陽がいっぱい」でしょうか? 監督ルネ・クレマン、音楽ニーノ・ロータの名作です。野心的で、危険な香りのする若者の役は、25歳のアラン・ドロンにピッタリでした。最近上映されたマット・デーモンの「リプリー」はリニューアル版です。
 日本では過去もっとも人気のあった俳優ですから、好きな映画もそれぞれだと思いますが、やはり「冒険者たち」が心に残ります。共演はフランスで人気のある、リノ・バンチュラとジョアンナ・シムカス。あの海の中に建っているお城は印象的です。
 フランソワ・ド・ルーべの音楽はこの映画の切なさを最高に表現しています。当時ドーナツ盤(45回転のレコード)を繰り返し、何度も何度も聞いていました。
 アラン・ドロンはもう30歳を超えていましたが、かえって男ぽさがあっていい感じでした。二人が好きになったジョアンナ・シムカスがとてもキュートでかわいい。1967年の作品です。
 この年にもうひとつの映画が作られています。ジャック・カーディフ監督の「あの胸にもういちど」。マンディアルグの「オートバイ」という小説が原作です。アラン・ドロンは共演で、マリアンヌ・フェイスフルが主演という感じですが、これも印象的な映画でした。ガレージを開けたときに差し込んできた光で、ハーレーダヴィットソンが美しく浮かび上がるところは、オートバイ好きにはちょっとたまりません。