ジャク・ニコルソンを初めてみたのは「イージーライダー」でした。ヘルメットをかぶって、に〜と笑ったあの顔、オスカー賞のときも変わってません。親しみのある笑顔なんですが、ちょっとあぶないぞ、と思わせてしまう雰囲気があり、個性的な映画人のなかでもひときわ個性的。スクリーンに登場した瞬間に、後ろの空間まで引きずってきてしまう迫力があります。
「カッコーの巣の上で」とか「恋愛小説家」など、ヒットしそうもない地味な作品を話題作にしてしまうのも、やはりあのカリスマ性でしょうか。「イーストウィックの魔女たち」でも、あの3人の女優(スーザン・サランドン、ミシェル・ファイファー、シェール)を相手に十分に楽しませてくれます。最後のCGのシーンなど、下手をすれば作品をぶち壊してしまいますが、ニコルソンなので、なんかありえそうな気がして笑ってしまうわけです。そのまんまアダムスファミリーに登場しても、なんの違和感もないんじゃないでしょうか・・・ええ、もちろん褒めてるわけです。